天岩戸・天安河原
自宅から近い天岩戸神社は、このひと月ほどの間、一種のブームのような状態がつづいている。東国原知事の登場による宮崎ブームに加え、その知事が知事選前に「神のお告げ」を聞いたとか、スピリチュアルカウンセラーの江原氏がパワースポットとして太鼓判を押したとかで、人気急騰となったようだ。
従来だったら「高千穂峡を目当てに来た行楽客が、そばにある高千穂神社を訪れた後、(ついでに)天岩戸へ立ち寄る」という感じだったのが、今では沢山のお客さんが直接天岩戸を目指して来るらしい。岩戸に暮らして6年、絵葉書販売で観光業界に関わって4年、天岩戸界隈で大渋滞の車列、そして押し寄せる「人波」を9・10月に見たのは、この秋が初めてだ。
さて、今回のブームの中心は天岩戸神社そのものというより、ここから歩いて谷に下りた先にある「天安河原(あまのやすかわら)」と呼ばれる一帯だ。これからここを訪ねようという方々も多いだろう。プライベートの他、撮影や観光客の案内でも何度も足を運んだ僕から、ひとつアドバイスしたいことがある。
この「天安河原」は高千穂峡ほどではないが岩戸川の深い渓谷の下にあり、参道の行着く先は「仰慕ヶ窟(ぎょうぼがいわや)」という岩屋(小規模な洞窟)だ。このため、もともと好天の日中でも薄暗い。まして夕方ともなると…。そうでなくとも、異界を想起させるに十分な環境である。はっきり言って、夕暮れ時はうす気味悪い。僕自身は「スピリチュアル」な「パワー」などとは全く無縁な人だが、夕方のあの辺りには、やはり「ヤバい空気」が漂っている気がする。
最近は夕方になっても天岩戸方面に向かう他県ナンバーの車や天安河原に向かう行楽客の姿を多く見かける。しかし日の短いこれからのシーズン、天安河原を訪れるなら、できたら午後3時くらいまでにされるのがよろしいかと。
(写真は数年前に撮影した仰慕ヶ窟)

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